2011春夏コレクション・海外展示会 「2010モード・シティ」レポート フリー・ジャーナリスト 武田尚子(文・写真) 【クラシック回帰の中で、着実に市場育成】※写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。

【写真1「Olaf Benz」】【写真1「Olaf Benz」】

ゆく夏を惜しむように、太陽の強い日差しがもどってきた9月初旬のパリ。翌年のスイムウエアとランジェリーを発表する恒例の展示会、「モード・シティ」が、リヨンからパリに場所を移し、ポルト・ド・ベルサイユ見本市会場で開催されるようになって既に3回目となる。

製品ブランドが約500出展している中で、メンズ専門ブランドを集めたセクター【写真1】は15ブランドほど。イタリアのメンズ有力ブランド「ジュリペット」(アルククテグループ)のように、入場を制限したショールームで展開を行っているところもあった。さらにランジェリーのファッションショーに今回はメンズが登場せず、全体からすると存在感はおとなしい印象ではあったが、その中でも新しい動きを感じることはできた。

本物の良さが問われる

クラッシック回帰のファッショントレンドに連動してか、スイムウエアもバミューダタイプが目につくように、下着も大きめに変化する傾向は出ている。ただ、小さくフィットするビキニタイプも健在なので、市場は二極化といえよう。

また、幾何学柄などネクタイ柄、ダークカラーが復活しているのも、クラシック回帰の特徴だ。

カラーやプリントの多彩さはもう当たり前となり、着け心地など基本的な機能が問われる時代になっている。

モーリシャスからの初出展

【写真2】、【写真3】 写真2 写真3 左:【写真2】、右:【写真3】

今回の「モード・シティ」では“水”が大きなテーマとして流れていたが、メンズ新規出展者の中で“水”を強く感じさせたのは、アフリカはモーリシャスから出展した「M−Nアンダーウエア」。ロンドンから移住したデザイナーがスタートさせたブランドで、モーリシャスの海や自然からインスピレーションを受けたデザインが持ち味だ。アメリカではライセンスも行っているという。

主力ブランド「mΞn」【写真2】は、マスマーケットに対応したもので、着やすいコットンやバンブーのストレッチ素材に、グラフィックな色柄のコントラストが鮮やか。

さらにメトロセクシャルな男性をターゲットにしたトレンディなライン「P+R」【写真3】では、レースやチュールなどヨーロッパ製の繊細な素材も取り入れ、リフトアップ機能も重視している。価格帯は「mΞn」の2倍近い。サイズはいずれも、XSからXLまでの5サイズ展開。

レディスと同じフリーカット

【写真4】【写真4】

レディスのトレンドや物作りを反映する動きも続いている。

素材展「アンテルフィリエール」の常連出展者である日本企業のユタックスでは、数年前から手掛けている接着技術を利用した製品を、今回はメンズにも拡大させていた(参考商品として提案)。

素材には、レディスと同様、多色展開とソフトな肌触りが特長のユーロジャージー社〈センシティブ〉を使用。フリーカットの軽いボトムの着け心地が、メンズでも味わえるようになっている【写真4】