2011-12 秋冬コレクション・海外展示会「パリ国際ランジェリー展」レポート フリー・ジャーナリスト 武田尚子(文・写真)【再び「遊び心」が問われる時代へ】 (1)ラウンジウエアファッションショー (2)ランジェリーファッションショー ※写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。

世界の業界関係者が一堂に集まる「パリ国際ランジェリー展」が、今年も幕を閉じた。1月22日から3日間の開催期間中、会場は例年以上の賑わいを見せ、リーマンショックを引き金とする世界的な経済危機、その余波を完全に脱したと実感できるシーズンだった。変化がスピードアップしている新しい市場構造の中で、インナービジネスにかかわる人々は果敢な挑戦を進めている。

ヴィンテージ、オーガニック、エコといった時代のキーワードは継続。価値あるものが適量欲しいというのが、今の人々の気分だが、それ以上に、モノ以上の満足感を求める気持ちが強まっていることは間違いない。

ショー風景 IMPETUS PILUS 左:【IMPETUS】右:【PILUS】

意表をつくコントラスト

今回は前回までの現実的なベーシック路線に代わり、遊びのあるデザイン性が再びクローズアップされるシーズンとなった。いくら実用的な日常アイテムとはいえ、機能性だけでは飽きられるのも早いのだ。

ショー風景 IMPETUS前 IMPETUS後ろ ※前(写真5)、※後ろ(写真6)

その代表といえるのが、意表をつくような色や素材の組み合わせや、まるで建築や絵画のような大胆なコントラスト。前と後ろ、表と裏の表情が全然違っているもの、透ける素材と透けない素材、またハードに見えながらソフトといった見た目と実際のギャップのあるものなども登場している。これはレディスインナーにより濃厚にあらわれていたトレンドだ。遊び心のあるジョークも込めながら、軽いショックや驚きを与えることが重要になっている。

ショーに登場した「IMPETUS」のコレクションも、前(*写真5)から見るとベーシックだが、後ろ(*写真6)は上半分が透けている。

黒をはじめとするダークカラーが主流のシーズンだが、ネオンカラーなどインパクトのあるスパイスカラーも効果的に使われている。

トレンド商品を会場でピックアップ

会場風景 チュールレース フェアトレードによるオーガニックコットン デジタルプリント ※右上:デジタルプリント(写真7)
※右下:フェアトレードによるオーガニックコットン(写真8)
※左:チュールレース(写真9)

メンズウエアを少しでも展開していた出展者は、カタログを見ると合計60ブランド以上。今回は小規模ながら、会場にメンズエリア〈Be-Men〉があり、そこでも新しい商品傾向を見ることができた。

コットンタイプが充実しているフランスブランド「Eminence」では、コットンストレッチ素材はより薄く、ウエストゴムも細い傾向にあると話していた。1年前からルーマニアとのフェアトレードによってスタートしたオーガニックコットンのシリーズ(*写真8)も人気。同社はフランス生産が主力だが、これはルーマニア工場で生産されている。全般に肌に優しい快適なものが好まれてきているようだ。プリントバリエーションも豊富だが、今シーズンは幾何学柄の中でも、デジタルプリント(*写真7)が目を引いた。

セクシー派の「Man store (ドイツ)では、ラッセルレースの総レースのトップス(*写真9)や、ベロア素材など、ボディを強調するアイテムが揃っている。